第212章 君には見えるのか!?

彼は福田祐衣を睨みつけると、ギリギリと歯ぎしりしながら言葉を絞り出した。

「覚えてろよ!」

福田祐衣は鼻で笑った。まるで負け犬の遠吠えだとでも言うように、彼を一顧だにせず、白杖をついて背を向けた。

井上颯人はその場に立ち尽くし、陰湿な表情で彼女の背中をねめ回すように見つめていた。

福田祐衣が警察署のロビーを出て、外の階段に差し掛かるのが見えた。その時、井上颯人の目が怪しく光り、ある悪辣な考えが脳裏をよぎった。

彼は足音を忍ばせて福田祐衣に近づいた。彼女が階段に足を踏み出そうとしたその瞬間――井上颯人は右足を突き出し、絶妙なタイミングで福田祐衣の進路を塞いだ。

井上颯人の顔に、下劣...

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